《趣意書》

 

 日本とアジア諸国との圧倒的な経済格差を背景として、1980年代からフィリピンやタイの女性たちが「出稼ぎ」に来日するようになると同時に、日本人男性が出張や海外赴任でアジア諸国を頻繁に訪れるようになりました。その中で日本人男性と結婚し日本に定住するアジア女性が急速に増加しました。

 しかしながら、出産、育児、子どもの教育、医療などの日常生活の中で直面する問題は、文化の異なる外国人女性にとって大きなストレスをもたらします。さらに、夫からの暴力や離婚の強要など、緊急に対応する必要のある問題を抱えているアジア女性も多数います。彼女たちはまた、女性差別そして日本人のアジア蔑視という二重の差別を受けることも多いと考えられます。

 同じ地域に住む人間として、アジア女性にとって暮らしやすい地域社会にしていきたいという思いから「アジア女性センタ-」を設立することにしました。アジア女性が直面している問題に関わっていくことは、「グロ-バルな視野で考え地域で行動する(Think GloballyACT Locally)の好例であり、真の「地方の国際化」の契機となるのではないでしょうか。また、地道なサポ-ト活動を通して、単発的な国際交流イベントではなかなか得られないアジア女性との心の交流が生まれ、そこから学ぶことも多くあります。

 私たちは福岡市を拠点とする市民団体「アジアに生きる会・ふくおか」で同様の活動を行っていましたが、新しい活動の拠点を県内にもう一つ作ることによって、より多くの人々からのご協力を得て、より広く救援活動を行いたいと考えております。

 とはいえこのような壮大な構想に見合うだけの、人的資源も物的資源も正直なところ不足しています。「アジア女性センタ-」を一緒に作り上げていきましょう!


皆様のご協力をお願いします。